言わずと知れた吉村家直系1号店として名を馳せる「ラーメン杉田家」。
家系ラーメンファンなら一度は訪れたい聖地のひとつですが、今回ついに念願の初来店を果たしました。
巷でよく見る濃厚すぎる家系ラーメンとは一線を画す、本来の家系の姿がそこにありました。
杉田家について
「ラーメン杉田家」は1999年(平成11年)9月27日創業、約26年の歴史を持つ家系ラーメン総本山「吉村家」直系1号店です。
実は現在の杉田家がある場所のすぐ目の前に、かつて家系ラーメン発祥の「吉村家」があったのです。
現在、吉村家の跡地は駐車場になっていますが、家系ファンとしては発祥の地を目の前に食す杉田家のラーメンは、他の家系では絶対に味わえない、ノスタルジックさも含めた家系の歴史も堪能できる場所だと思います。
なお、杉田家は現在、神奈川県横浜市の新杉田本店に加え、千葉県に2店舗(千葉祐光店、千葉駅前店)の計3店舗を展開しています。
杉田家の特徴は何といっても早朝5時からの営業。朝ラーメンが楽しめる貴重な家系ラーメン店です。当日は昼に伺いましたが、この5時のタイミングでも相当並びがあるようなので、さすがは名店という感じですね。
駐車場情報、行列について
駐車場情報
駅からのアクセスも良いですが、私は車で来店しました。
近隣に複数コインパーキングがありますが、満車になっているところもあったので、比較的駐車しやすい2つの駐車場をご紹介します。
新杉田駅前駐車場


私が駐車したのは、新杉田駅前駐車場です。
杉田家までは徒歩で7-8分位ですが、駐車台数も多く、当日もそこまで埋まっていなかったので、車が停められないということも起きにくいと思います。
Parking in 新杉田町
続いて、Parking in 新杉田町です。
料金はほぼ一緒で、こちらの方がお店には近いです。
横浜方面から来る方は「新杉田駅前駐車場」、横須賀方面から来る方は「Parking in 新杉田町」と、使い分けてもよいかもしれません。

行列について
さていよいよ店舗に到着です。
店の付近に到着すると、香る香る豚骨の匂い!これは店舗が近いなぁと思いながら向かうと、これぞ杉田家という感じで歴史を感じる門構えです。

食券は「先に購入」なので皆さんお間違いなく!
食券の自販機は、店内左右にあるのでそこまで並ぶことなく購入できました。

当日は、10時頃店舗に着いたのですが、それでも結構な並び。
この並びの感じで、実際にラーメンを食べるまでは、70分位掛かったのでお昼時、夕飯時は更に時間が掛かると思います。
行列に並ぶの苦手な方は、ご飯時の時間帯を避けての訪問をオススメします。
(ただ、それでも結構待つと思います)

実食レポ
70分程待っての入店。
良い意味でお腹も減り、いよいよ実食です!
色々迷ったのですが、今回二人で来店して、以下を注文。
果たして杉田家さんのお味はいかに。
- 利用シーン:ランチ利用(休日)
- 注文したもの:ラーメン(900円)×2杯、まぶし丼(180円)、キクラゲ(160円)
- 金額:2,140円(税込)
スープ:これが本当の家系なのか!驚きのスッキリ感
注文は「固め、濃いめ、普通」でオーダー。
一口飲んで感じたのは、想像とは違うスッキリとした味わいでした。
厨房の様子を見ていたのですが、鶏油は結構多めに入れていたと思いますが、変な濃さはまったくなし。
むしろほんのりとした甘みすら感じるほど、優しく上品な仕上がり。これまで食べてきた濃厚さがウリの家系とは一線を画す、洗練された美味しさがありました。
「これが本当の家系の味なのか」と思わず納得してしまう、スタンダードですが非常に完成度の高い万人受けするスープ。

麺は言わずもがなの酒井製麺の中太麺が美味しい。
歯切れがよく、固めならではの若干プチッと感も感じる仕上がりと、スープとの相性が抜群で箸が進みます。

こちらはもう一杯頼んだキクラゲトッピングのラーメン。
まずキクラゲの量が凄い!
そして、食感も非常に美味しくて、キクラゲ好きの方なら注文必須のトッピングだと思います。

ライスは同額で、白米かまぶし丼を選べます。
せっかくなら食べたことがない、まぶし丼が良いと思い注文しましたが、これが正解!
吉村家の牛丼を彷彿とさせるような、出汁がしっかり聞いてこれだけでも食べる価値がある一品でした。
ちなみに単体で結構パンチがあるので、ラーメンのお供であれば、純粋に白米の方が良いかもしれません。

特筆すべき「麺上げ」の技術
おそらく今までみたラーメン屋さんの中で、一番エンタメ感のある麺上げでした。
杉田家の麺上げは本当に見事です!
天空落としかと思う程、高い位置からの湯切り、そもそもの麺上げの心地よいリズム感、厨房にこだます特徴的な「いらっしゃいませ」の声掛けなど、職人さんの手際と技術の高さが随所に現れており、これだけでも見る価値があります。
接客:家系らしさを残しつつも丁寧な対応
家系特有のキリッとした雰囲気は健在ですが、決して威圧的ではありません。
むしろ丁寧で、ラーメンへの愛情を感じる接客でした。
ただし、座席数を半分程に分けたロット入れ替え制のため、食べるのが遅い方は多少のプレッシャーを感じるかもしれません。
まとめ:これぞ直系にして最高峰
杉田家の魅力はその「スッキリとした完成度の高さ」にあると感じました。
これが吉村家から受け継がれた正統な家系の姿なのだと、改めて実感させられました。
人気店の為、長時間待ちは必須ですが、エンタメ感のある厨房風景を含め、家系ラーメン好きなら必ず一度は体験すべき、まさに「聖地」にふさわしい一杯でした。
次回は是非「全部普通」で、よりスタンダードな杉田家の味を堪能してみたいと思います。
【プチ情報】店主・津村進さんの感動ストーリー
実は杉田家の店主・津村進さんには、感動的なサクセスストーリーがあります。
津村さんは東京大学を卒業後、インドネシアやタイなどに赴任する商社で営業職に就いていたエリートサラリーマンでした。
しかし、ある日突然「ラーメン屋をやる」と決意し、脱サラして家系ラーメンの世界に飛び込んだのです。
YouTubeでも修行時代の密着動画がアップされていますが、吉村実氏の厳しい指導に耐える津村さんの姿が映し出され、大きな話題となりました。
そういった修行時代の苦難がありながらも、吉村家から「免許皆伝」を授けられた直系1号店として杉田家を経営。
東大卒商社マンから家系ラーメン界のトップランナーへの華麗なる転身を果たしました。
現在では千葉にも2店舗を展開し、まさに大成功を収めた感動のサクセスストーリーの主人公となっています。

ただ、ラーメンを食べるだけではなく、こういった背景も含めてラーメンを食べると本当に色んな思いを感じられますよね。ご馳走様でした!!
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